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反り腰は筋肉の使い方?原因と改善方法!
姿勢の悩みで上位に来るのが反り腰。 腰のハリ感や、下半身の筋肉のつき方に大きな影響を与える姿勢です。
反り腰はどのような筋肉の使い方が原因で引き起こすのか?解説していきます。
腿前の筋肉がつきやすい。お尻の筋肉がつきにくい。肋骨がパカン!と開いてしまっている。それらは反り腰が引き金になっているかもしれません。
反り腰とはどんな姿勢?
反り腰は骨盤が”過度に前傾“している状態です。
良い姿勢は
過度に骨盤が前傾していることで、腰部が緊張している状態になります。
身体の中心にあるのが骨盤です。骨盤が過度に癖があるポジションになることで、上下にある身体のポジションにも影響があることは多くの方にも想像することは容易だと思います。
骨盤が過度に前傾する事で、以下のような状態になることが考えられます。
- 太腿の前側の筋肉が過剰に発達している
- 背中を反るのは得意だけれど、丸めるのが苦手
- 肋骨が開いている(肋骨の下部が浮き出ている状態)
- 呼吸が浅くなりやすい
- ふくらはぎが太くなりやすい
- お尻と太腿の境目に脂肪がつきやすい
反り腰は過度に骨盤が前傾し、アンバランスな筋肉の使い方を助長し姿勢・ボディラインを変えていく姿勢と言えます。
過剰に使われてしまう筋肉は?
大腿直筋、腸腰筋、脊柱起立筋
股関節を屈曲(膝をへそ方向へ引き上げる筋肉)に関与する筋肉が過剰に使われてしまいます。
胸郭の角度も上を向いてしまうことで、呼吸も浅くなりやすい状態になります。横隔膜を使って深い呼吸がしにくくなるので、補助呼吸筋と呼ばれる肩周りの筋肉も過剰に使われてしまいます。
過剰に筋肉が働くということは、筋肉が発達しやすいということです。
腿前の筋肉がつきやすい、首周りの筋肉がハリやすい。このような状態になりやすいと考えられます。
活動が弱まってしまう筋肉は?
臀筋群、腹筋群の筋肉の活動が低下します。
臀筋も腹筋も身体の中心にある筋肉で、他の隣接する筋肉の稼働にも影響を与える動きをします。 中心の筋肉が適切に稼働していなければ、その影響は隣接する筋肉を介して末端の筋肉にまで影響を及ぼす可能性があります。
また、肋骨が開いてしまう姿勢になるので、呼吸筋である横隔膜の働きも弱くなります。
横隔膜の働きが少ない場合”浅い呼吸”になります。
臀筋群、腹筋群の筋肉が活動不良になることで身体活動の質が悪化=姿勢の改悪→関節の痛みなど
呼吸が浅いことによって、緊張状態の持続=疲れやすさ
など様々な影響が考えられます。
反り腰によってどんな体型になりやすい?
反り腰によって、下半身の筋肉や脂肪のつき方がアンバランスになりやすいと考えられます。
特に多いのが、太腿の前側に筋肉がつきやすいパターンです。
骨盤を過度に前傾させるのに働く筋肉は、股関節屈曲筋群と呼ばれる筋肉です。
これらの筋肉は骨盤のあたりから腿の前側に分布している筋肉です。
反り腰は股関節屈曲筋群が過度に働いて骨盤を前傾にしている=腿前に分布している筋肉が過活動している⇨太腿の前に筋肉がつきやすい。
骨盤が過度前傾していると、肋骨のポジションも上向きになります。
肋骨が開き、首周りの筋肉が働きやすくなります。常に肩がすくんでいるような使い方になります。
反り腰を改善しアンバランスな使い方を変えていくには?
反り腰を改善してバランスを整えるには、トレーニングを行っていく前に以下のような体自体の改善をすることが有効です。
- 股関節屈曲筋群の過度な緊張状態を緩和する
- 呼吸パターンの改善
- 上背部の筋肉の強化
- 股関節伸展筋群の強化
反り腰は身体の使用パターンの習慣の結果です。身体本来の使用パターンに近づける事が改善に必要になります。なので上記のような手順で行うと癖づいた使用パターンを改善していけると考える事ができます。
癖のついた使用パターンを変化させていくためにはトレーニングが有効な手段ですが、トレーニングを適切に行えることができる”土台”がまずは大切です。
緊張している筋肉を緩めること、呼吸パターンの改善などトレーニング以前の身体を動かす土台もとても大切になります。
畑で野菜を栽培していくときも、いきなり苗を植えていきませんよね。苗が育ちやすいように畑を耕して、養分となるものを準備し、その後に苗を植える作業になると思います。
身体作りも同じように、身体から適切な反応を得られるように筋力強化の前に適切な準備が必要という訳です。
股関節屈曲筋群の過度な緊張状態を緩和する
反り腰は股関節が屈曲している状態と言えます。 股関節屈曲筋群の過度な緊張状態を緩和するために太腿からお腹にかけて分布する筋肉をストレッチしましょう。
呼吸パターンの改善
肋骨がパカン!と開いてしまっている状態では、適切な呼吸が行えていません。
- 腹部の筋肉が適切に働かない=姿勢を維持できず、姿勢を崩す
- 横隔膜を使って大きな呼吸ができない。副呼吸筋である肩周りの筋肉の過活動
上記のようなことが考えられます。
呼吸は呼吸筋と補助呼吸筋が共同して活動して行っています。メインで稼働するのは呼吸筋と言われる、横隔膜と肋間筋です。
反り腰の方はこの呼吸筋を適切に稼働することなく、補助呼吸筋の働きを多く使い呼吸を行ってしまう傾向があります。
肋骨が開いている状態で、吸気しようとするのでより開こうと首周りの筋肉が活動します。
適切な呼吸パターンの場合は、お腹と胸に標高差はないです。吸気の際は同時に膨らみ、呼気の際には同時に萎んでいきます。
適切に呼吸ができていることで、横隔膜がしっかりと動き出します。
横隔膜が適切に稼働することでインナーユニットと言われる腹部のインナーマッスルが活動し身体を支持します。反り腰改善につながる可能性があります。
上背部の筋肉の強化
「胸をはりましょう」よく聞くことだと思います。
間違いではないのですが、多くの方は胸をはるではなく。腰を反るという動作で代償してしまっています。
このような手順で胸をはる感覚を覚えていきましょう。
股関節伸展筋群の強化
反り腰は股関節の屈曲筋群が過活動を起こしています。
拮抗する動きを担う、股関節伸展筋群は活動が低下していると考えられます。
まとめ
反り腰は骨盤が”過度に前傾”している状態です。
過度に骨盤が前傾していることで、腰部が緊張している状態になります。
反り腰になることで、過度に活動してしまっている筋肉、活動不良な筋肉が出てきます。
- 股関節屈曲筋群の過度な緊張状態を緩和する
- 呼吸パターンの改善
- 上背部の筋肉の強化
- 股関節伸展筋群の強化
順番に対処していくことで、反り腰によるアンバランスな筋肉の使い方を変えていくことが期待できます。
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