CORE / STABILITY / BREATHING

体幹を
「固める」とは?

お腹に力を入れる。
呼吸を止める。
身体を動かさない。

どれも体幹を安定させる場面の一部として
現れることはあります。
しかし、「体幹を固める」という言葉だけでは
身体で何を行っているのか十分には説明できません。

CORE STABILITY
INTRA-ABDOMINAL PRESSURE
BREATHING
MOVEMENT

QUICK ANSWER

「固める」より、
必要な安定性をつくる。

体幹の役割は、
ずっと動かないことではありません。

重さを持つとき。
腕や脚を大きく動かすとき。
走る、投げる、しゃがむとき。

それぞれの動作に対して、
必要な範囲で身体を安定させながら
力を伝えることが求められます。

そのためKOMPASでは、
「お腹をずっと硬くしてください」
という一つの方法だけを
すべての動作へ当てはめるとは考えていません。

STABILITY IS NOT IMMOBILITY.

安定する。
でも、動く。

身体を完全に固定することと、
必要な部分を安定させて
動作をコントロールすることは違います。

01 / WHAT IS CORE?

体幹=腹筋、
ではない。

「体幹トレーニング」というと、
腹筋やプランクをイメージする方も多いと思います。

ただし、身体の安定性という観点では、
腹直筋だけが働いているわけではありません。

腹部の筋群や背部の筋群など、
体幹周囲にある複数の筋が、
動作に応じてそれぞれ働いています。

さらに、呼吸に関わる横隔膜や
お腹の内側に生まれる圧力も、
体幹の安定性を考えるうえで関係します。

そのため、

「腹筋が強い=どんな動作でも体幹が安定する」
と単純には考えられません。

02 / BRACING & STABILITY

「固める」は、
目的ではない。

01
CONTROL

姿勢を保つ

外から力を受けても、
必要以上に姿勢を崩さないように
身体をコントロールします。

02
TRANSFER

力を伝える

下半身で生み出した力を
上半身へ伝えるなど、
身体全体の動作に体幹が関わります。

03
MOVE

手足を動かす

腕や脚を動かしている間にも、
体幹では動作に応じた
筋活動が起こります。

04
ADAPT

必要量を変える

軽い動作と高負荷の運動では、
必要になる体幹の力も
同じとは限りません。

つまり「体幹を固める」は、
身体を完全に動かなくすることを
最終目的にした言葉ではありません。

必要なところを安定させながら、
股関節や肩など、動かしたいところは動かす。

このように考えた方が、
実際のトレーニング動作を理解しやすくなります。

03 / INTRA-ABDOMINAL PRESSURE

腹圧は、
高ければ高いほど
良い?

トレーニングでは、
「腹圧を入れる」という表現もよく使われます。

このとき関係するものの一つが、
腹腔内圧(intra-abdominal pressure:IAP)
です。

研究では、腹腔内圧を高めることで
体幹の硬さが増すことや、
身体にかかる負荷、動作の速さ、呼吸の仕方などによって
腹腔内圧が変化することが報告されています。

ただし、
「腹圧をできるだけ高くすれば、
すべての運動が良くなる」
という意味ではありません。

大切なのは、
動作に合った安定性。

SCIENCE NOTE

腹圧は、
いつも同じではない。

RESEARCH

身体に求められる力や呼吸によって、
腹圧は変化します。

これまでの研究では、
身体にかかる負荷や動作の条件によって、
腹腔内圧が変化することが報告されています。

また、物を持ち上げるような動作では、
呼吸の仕方によっても
腹腔内圧の大きさが変わることが示されています。

つまり腹圧は、
一度入れたら常に同じ強さで保つものではなく、

行う動作や負荷に合わせて変化するもの

と考える方が自然です。

04 / BREATHING

体幹を安定させるには、
息を止める?

重いものを持ち上げるなど、
大きな力を発揮する場面では、
呼吸の仕方も体幹の安定性に関係します。

実際に、呼吸方法を変えて
持ち上げ動作を比較した研究では、
呼吸の条件によって腹腔内圧が変化することが
報告されています。

ただし、これは
「体幹を安定させるには、
いつでも息を止めればよい」
ということではありません。

軽い運動を繰り返すときと、
高い力を一瞬発揮するときでは、
身体に求められる条件が異なります。


呼吸と安定性の両方を、
行う運動に合わせて考えることが大切です。

RELATED / BREATHING


呼吸と姿勢にはどんな関係がある?

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05 / CORE TRAINING

プランクだけが、
体幹トレーニングではない。

STATIC

姿勢を保つ

プランクなど、
一定の姿勢を維持する運動も
体幹トレーニングの一つです。

ANTI-MOVEMENT

外力に対応する

身体を回そうとする力などを受けながら、
姿勢をコントロールする
トレーニングもあります。

DYNAMIC

手足と一緒に動く

腕や脚を動かしながら
体幹をコントロールすることも、
実際の動作では重要になります。

体幹トレーニングに関する複数の研究をまとめた報告では、
バランスやジャンプなど、
いくつかの身体能力が改善した結果も報告されています。

ただし、
一つの体幹種目を行えば
あらゆるスポーツや動作が
自動的に向上するわけではありません。

何のために体幹をトレーニングするのか。

その目的と、
実際に行う動作をつなげて考えることが重要です。

06 / SQUAT & CORE

スクワットでも、
体幹は働く。

スクワットは脚だけの運動ではありません。

自分の身体や外部の負荷に対して、
体幹をコントロールしながら
股関節・膝・足関節を動かします。

そのため、
「脚のフォーム」と
「体幹の使い方」を完全に別物として
考えることはできません。

一方で、
スクワット中に上体が前傾することだけを見て
「体幹が弱い」と判断することもできません。

身体の骨格や手足の長さ、
足幅、関節の動きやすさ、
扱う重量などによって、
スクワットの形は変わります。

SQUAT FORM


スクワットの正しい
フォームは一つ?

READ →

07 / STUDIO KOMPAS

KOMPASでは、
「体幹が弱い」で
終わらせない。

01
POSTURE

姿勢を見る

静止した姿勢だけで
良し悪しを決めるのではなく、
身体を見る材料の一つとします。

02
BREATHING

呼吸を見る

呼吸や胸郭の動きも、
身体全体を確認するときの
一つの要素として考えます。

03
MOVEMENT

動作を見る

スクワットなど実際の動作で、
身体がどのように
コントロールされているかを確認します。

04
TRAINING

運動につなげる

確認した内容をもとに、
その人に必要なトレーニングへ
つなげていきます。

「腹筋が弱いからプランク」
「腰が反るから腹圧」
と、一つの現象だけを見て
一つの運動を機械的に決めるのではありません。

どの動作で、
何が起きているのか。

関節は必要な範囲で動いているのか。
その中で体幹をコントロールできているのか。


可動性と安定性、
そして実際の動作を一緒に考える。

そのうえで、
現在の身体や目的に必要なトレーニングを考える。

それがSTUDIO KOMPASで
身体を見るときの基本的な考え方です。

REFERENCES

参考文献

  1. Prieske O, Muehlbauer T, Granacher U.
    Core training and performance: a systematic review with meta-analysis.
    Biology of Sport. 2023.
  2. Gao et al.
    Instability core training vs traditional core training on trunk strength
    and sprint performance among athletes:
    a systematic review and meta-analysis.
    PeerJ. 2025.
  3. Marras WS, Davis KG, Mirka GA.
    Intra-abdominal pressure during trunk extension motions.
    Clinical Biomechanics. 2001.
  4. Essendrop M, Schibye B.
    The effects of breath control on intra-abdominal pressure during lifting tasks.
    Applied Ergonomics. 2004.
  5. The Effects of the Abdominal Drawing-In Maneuver on
    Intra-Abdominal Pressure and Torque During Trunk Rotation.
    2026.

本記事では、研究で報告されている一般的な知見と、
STUDIO KOMPASでトレーニングを考える際の視点を
分けて記載しています。
研究結果から個人の身体状態を診断するものではありません。

AUTHOR / SUPERVISOR

執筆・監修

山岸 慎

STUDIO KOMPAS創業者・パーソナルトレーナー|NSCA-CSCS


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STABILITY FOR MOVEMENT.

固めるためではなく、
動くための体幹へ。

姿勢を見る。
関節を見る。
呼吸を見る。
そして、実際の動きを見る。

STUDIO KOMPASでは、
現在の身体と目的から
必要なトレーニングを考えます。

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