POSTURE / LUMBAR SPINE / MOVEMENT

反り腰は、
筋肉が原因?

腹筋が弱い。
腸腰筋が硬い。
骨盤が前に傾いている。

反り腰について調べると、
さまざまな「原因」が紹介されています。

ただし、見た目が似ていても
身体で起きていることまで同じとは限りません。

POSTURE
PELVIS
HIP
CORE
BREATHING

QUICK ANSWER

反り腰を、
一つの筋肉だけで説明しない。

大切なのは、
「何が硬いか」より先に、身体全体を見ること。

一般に「反り腰」という言葉は、
腰の反りが強く見える姿勢を表すために使われます。

ただし同じように腰が反って見えていても、
骨盤・胸郭・股関節の位置や、
立ち方、呼吸、動作は人によって異なります。

そのためKOMPASでは、
「反り腰だから腸腰筋を伸ばす」
「腹筋が弱いから鍛える」
と最初から答えを決めません。

POSTURE IS NOT A SINGLE MUSCLE.

姿勢を、
一つの原因に
しない。

腰だけを見るのではなく、
骨盤、胸郭、股関節、呼吸、
そして実際の動きまで見る。

01 / WHAT IS SWAYBACK?

「反り腰」は、
見た目を表す言葉。

日常的に「反り腰」と言うと、
腰のカーブが強く見える姿勢を
指して使われることが多くあります。

ここでまず知っておきたいのは、
背骨にはもともとカーブがあるということです。

腰椎には前方へ向かう生理的な前弯があります。
そのため「腰が反っていること」自体が
異常というわけではありません。

胸を張ろうとした際に腰の反りが強く見える立位姿勢の例

胸を張ろうとしたときに、腰の反りが大きく見える例。
こうした見た目だけで原因を決めず、胸郭・骨盤・股関節まで確認します。

また、写真で腰が反って見えることと、
実際の腰椎前弯角や骨盤の位置が
完全に一致するとは限りません。


見た目は身体を見る一つの情報ですが、
それだけで原因までは決められません。

02 / PELVIS & SPINE

骨盤が前傾している。
それだけで原因は分からない。

胸郭と骨盤の位置関係を横から確認する姿勢評価例

胸郭と骨盤の位置関係を見る例。
腰だけではなく、上下の身体部位との関係を確認します。

立位姿勢で身体の重心位置の違いを比較した例

見た目が似ていても、身体全体の位置関係や重心の置き方は異なります。

01
PELVIS

骨盤

骨盤の傾きは、
腰椎や股関節との位置関係を
考える材料になります。

02
LUMBAR

腰椎

腰のカーブが
実際にどのような状態なのかを見ます。

03
THORAX

胸郭

胸郭がどの位置にあるかによっても、
腰まわりの見え方は変わります。

04
HIP

股関節

立位だけではなく、
股関節を使ったときに
腰がどう動くかも確認します。

骨盤と腰椎は隣り合っているため、
骨盤の向きと腰椎のカーブには
力学的な関係があります。

ただし、
「骨盤前傾=反り腰の原因」
と一方向だけで説明するのは単純です。

姿勢は複数の身体部位の位置関係によって成立します。


骨盤だけを「正しい位置」に戻せば解決する、
という考え方ではなく、身体全体を見ます。

03 / HIP

股関節まわりの筋肉は、
関係する?

股関節まわりには、
股関節を曲げる筋肉と、
股関節を伸ばす筋肉があります。

これらは立つ、歩く、しゃがむといった動作で
骨盤や大腿部を動かすために働きます。

大臀筋、ハムストリングス、大腿二頭筋など股関節伸展に関わる筋肉の図

股関節伸展に関わる筋群の例。
筋肉の存在と「その筋肉が反り腰の原因である」ことは分けて考えます。

股関節の可動性が少ない場合、
本来股関節で行いたい動きを
腰椎の動きで補うケースも考えられます。

一方で、
股関節の可動域が十分にあっても、
荷重した動作の中でうまく使えていないこともあります。

そのため、

筋肉の硬さだけではなく、
関節の可動域と実際の動作をセットで確認します。

RELATED / HIP MOBILITY
股関節が硬いとスクワットできない?
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04 / STRETCHING

硬い筋肉を
伸ばせばいい?

反り腰について調べると、
股関節前面などのストレッチが
紹介されることがあります。

関節の可動性が不足している場合には、
ストレッチを選択することがあります。

ただし、
ストレッチだけで姿勢そのものが
必ず変化するとは言えません。

脊柱や骨盤の姿勢に対する
ストレッチと筋力トレーニングの研究をまとめた報告では、
ストレッチ単独による姿勢変化を支持する
一貫した結果は確認されていません。

ストレッチは、
必要なときに使う手段。

股関節前面を伸ばすストレッチ姿勢の例

股関節前面を伸ばすストレッチの一例。
腰を大きく反らせるのではなく、体幹を保ちながら股関節前面へ伸張感を出します。

SCIENCE NOTE

運動で姿勢は、
変わることもある。

RESEARCH

ただし「この筋を鍛えれば反り腰改善」
とまでは言えません。

腰椎前弯を対象とした複数の研究をまとめた報告では、
運動介入によって
腰椎前弯角が変化した結果が報告されています。

一方、
脊柱・骨盤の姿勢と
ストレッチや筋力トレーニングの関係をまとめた研究では、
腰椎・骨盤領域で一貫した姿勢変化が
確認されていない項目もあります。

研究対象、運動内容、評価方法が異なるため、

一つの運動方法を
すべての反り腰へ当てはめることはできません。

05 / BREATHING & THORAX

なぜ、
呼吸や胸郭を見るのか。

仰向け姿勢で肋骨下部が浮き出て見える例

仰向けで胸郭下部が浮き上がって見える例。
見た目だけではなく、呼吸したときに胸郭と腹部がどう動くか確認します。

吸気と呼気に伴う横隔膜の上下運動を示した図

呼吸に伴う横隔膜の動きの模式図。
吸う・吐く動作では胸郭や腹部も連動します。

横隔膜の解剖図

横隔膜。呼吸の主要な筋の一つです。

肋間筋など胸郭周囲の呼吸に関わる筋肉の解剖図

肋間筋など胸郭周囲の筋群。
呼吸では複数の筋肉や関節が関わります。

呼吸では、
横隔膜や肋骨、腹部などが動きます。

そのため胸郭がどの位置にあり、
呼吸の中でどう動いているかを見ることは、
身体全体を考える材料になります。

ただし、
「反り腰だから呼吸が浅い」
「横隔膜が使えていないから反り腰になる」
と一方向の因果にはしません。

胸部と腹部の高さや呼吸時の動きを比較した例

胸郭と腹部の動きに差が見られる呼吸例。
呼吸の仕方を評価するときの観察材料の一つです。

胸部と腹部が呼吸に伴い動く例

胸部と腹部がともに動く呼吸例。
一つの形を全員の正解にするのではなく、身体全体との関係を見ます。

BREATHING / POSTURE


呼吸と姿勢には
どんな関係がある?

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06 / CORE

腹筋を鍛えれば、
それでいい?

「反り腰は腹筋が弱い」
と説明されることもあります。

腹部の筋群は、
体幹を支えたり動かしたりするうえで重要です。

ただし、
反り腰に見える人全員で
腹筋の筋力が不足しているとは限りません。

筋力そのものに課題がある場合もあれば、
十分な筋力があっても
特定の動作でコントロールしにくい場合もあります。


「筋肉が弱い」と
「動作の中で使いにくい」は別です。

RELATED / CORE


体幹を「固める」とは?

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07 / MOVEMENT

立った姿勢だけでなく、
動いたときも見る。

01
STANDING

立位

腰だけでなく、
胸郭・骨盤・股関節など
身体全体の位置関係を確認します。

02
HIP

股関節

股関節を曲げたり伸ばしたりするときに、
腰がどのように動くかを見ます。

03
SQUAT

スクワット

荷重した状態で、
股関節・膝・足首・体幹が
どう連動するかを確認します。

04
CONTROL

コントロール

関節単体では動いても、
実際の運動で腰の動きを
大きく使っていないかを見ます。

例えば、
立っていると腰が大きく反って見えても、
スクワットでは問題なく身体を
コントロールできる人もいます。

反対に、
静止姿勢では大きな特徴がなくても、
腕を上げる、股関節を伸ばす、
スクワットするといった動作で
腰の伸展が大きくなる人もいます。


静止した姿勢と、
動作中の身体は分けて確認します。

08 / STUDIO KOMPAS

KOMPASでは、
反り腰をどう見る?

01
POSTURE

姿勢を見る

腰だけでなく、
胸郭・骨盤を含めて
全体の位置関係を確認します。

02
JOINT

関節を見る

股関節など、
動作に必要な関節が
どの程度動くかを確認します。

03
BREATHING

呼吸を見る

必要に応じて
胸郭や腹部が呼吸で
どう動くかを確認します。

04
MOVEMENT

動作を見る

スクワットなどで、
身体をどのように
コントロールしているかを見ます。

「反り腰だから、このストレッチ」
「反り腰だから、腹筋」
と決めるのではありません。

姿勢を見る。
関節を見る。
呼吸を見る。
動きを見る。

そこから、
今の身体に何が必要なのかを考えます。


姿勢を理想の形へ押し込むのではなく、
より動きやすい条件を探す。

それがSTUDIO KOMPASで
姿勢を考えるときの基本です。

POSTURE / PERSONAL TRAINING

「反り腰を直す」より、
まず身体を知る。

STUDIO KOMPAS渋谷店では、
姿勢だけを見て
トレーニング内容を決めません。

関節の状態や身体の動かし方を確認し、
現在の身体と目的に合わせて
必要なトレーニングを整理します。


渋谷で姿勢改善を考えている方へ →

REFERENCES

参考文献

  1. Warneke K, Lohmann LH, Wilke J.
    Effects of Stretching or Strengthening Exercise on Spinal and Lumbopelvic Posture:
    A Systematic Review with Meta-Analysis.
    Sports Med Open. 2024;10(1):65.
  2. Dimitrijević V, Šćepanović T, Milankov V, et al.
    Effects of Corrective Exercises on Lumbar Lordotic Angle Correction:
    A Systematic Review and Meta-Analysis.
    Int J Environ Res Public Health. 2022;19(8):4906.

本記事では、研究で報告されている一般的な知見と、
STUDIO KOMPASで身体評価・トレーニングを行う際の考え方を
分けて記載しています。
「反り腰」という見た目だけから、
筋力低下・筋緊張・痛みなどの原因を診断するものではありません。
痛みやしびれ、強い症状がある場合は医療機関へご相談ください。

AUTHOR / SUPERVISOR

執筆・監修

山岸 慎

STUDIO KOMPAS創業者・パーソナルトレーナー|NSCA-CSCS


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LOOK BEYOND POSTURE.

腰の形だけで、
身体を決めない。

姿勢を見る。
関節を見る。
呼吸を見る。
動作を見る。

STUDIO KOMPASでは、
一人ひとりの身体と目的から
必要なトレーニングを考えます。

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