RANGE OF MOTION / TRAINING / MOVEMENT

関節の可動域は、
広いほどいい?

柔らかい方がいい。
深く動かした方がいい。
可動域は広い方がいい。

そう考えられることがあります。
ただし、関節が大きく動くことと、
その可動域を身体の中でコントロールして使えることは
同じではありません。

MOBILITY
STRENGTH
CONTROL
MOVEMENT

QUICK ANSWER

可動域は、
広ければ広いほど良いわけではない。

大切なのは、
必要な可動域を、必要な場面で使えること。

スクワットで必要な股関節や足首の動き。
腕を上げるために必要な肩まわりの動き。
スポーツで必要になる大きな関節運動。

必要な可動域は、目的によって異なります。

そのためKOMPASでは、
「とにかく柔らかくする」
「できるだけ深く動かす」
という一つの基準から身体を考えません。

MORE RANGE IS NOT ALWAYS BETTER.

広げる。
だけではない。

動くこと。
支えること。
その可動域をコントロールすること。

01 / RANGE OF MOTION

そもそも、
関節可動域とは?

関節可動域とは、
関節がどの程度動くことができるかを表すものです。

例えば股関節であれば、
脚を前へ上げる屈曲、
後ろへ伸ばす伸展、
外側へ開く外転、
内外へ回す回旋などがあります。

足関節では、
すねが足の甲側へ近づく背屈などが
スクワットや歩行に関係します。

ただし、
関節可動域の数字だけで
身体全体の動きが決まるわけではありません。


関節単体で動ける範囲と、
実際の動作でその範囲を使えるかは別です。

02 / MORE IS BETTER?

可動域は、
広いほど良い?

01
NEED

必要な範囲

行いたい動作に対して
必要な可動域が確保されているかを確認します。

02
CONTROL

コントロール

可動域があっても、
その範囲を安定して使えなければ
動作では別の補い方が起こることがあります。

03
LOAD

負荷

自重では使える範囲でも、
重さを持つと使いにくくなることがあります。

04
PURPOSE

目的

日常生活、筋力トレーニング、
スポーツでは必要になる可動域が異なります。

例えば、
深くしゃがめること自体が
すべての人のトレーニング目標になるわけではありません。

深いスクワットが必要な競技もあれば、
現時点では浅い範囲から練習した方がよい人もいます。

重要なのは、
「どこまで動くか」だけではなく、
その可動域が何のために必要なのか
を考えることです。

03 / STRETCHING

ストレッチで、
可動域は広がる?

ストレッチは、
関節可動域を広げる方法の一つです。

複数の研究をまとめた報告でも、
継続的なストレッチによって
関節可動域が改善することが確認されています。

また、一定期間の静的ストレッチによって
筋肉の硬さが低下したという報告もあります。

ただし、
可動域が広がったからといって、
その範囲を自動的に動作で使えるとは限りません。

広げた可動域を、
動作へつなげる。

SCIENCE NOTE

可動域を増やす方法は、
ストレッチだけではない。

RESEARCH

筋力トレーニングでも、
可動域が改善することがあります。

筋力トレーニングと関節可動域について
55件の研究をまとめた報告では、
外部負荷を使った筋力トレーニングによって
関節可動域が改善したことが示されています。

また、可動域の改善について、
筋力トレーニングとストレッチの間に
明確な差が確認されなかったという結果も報告されています。

つまり、

柔軟性を高めたいから
必ずストレッチだけを選ぶ必要はありません。

04 / RESISTANCE TRAINING

筋力トレーニングでも、
身体は動きやすくなる。

筋力トレーニングというと、
筋肉を強くするための運動というイメージが強いかもしれません。

しかし、
関節を一定の範囲で動かしながら
負荷をかけること自体が、
可動域への刺激にもなります。

特に、
筋肉が伸ばされた位置を含めて
コントロールしながらトレーニングすることで、
「動く範囲」と「力を出せる範囲」を
一緒に練習できます。

そのためKOMPASでは、
可動域を改善したいときにも
ストレッチだけで終わらせず、
実際のトレーニング動作へつなげることがあります。

05 / FULL OR PARTIAL ROM

筋トレは、
必ずフルレンジ?

筋力トレーニングでは、
「できるだけ大きな可動域で動かす」
と説明されることがあります。

複数の研究をまとめた報告では、
全可動域でトレーニングした方が、
部分可動域だけで行うより
筋力や下半身の筋肥大で有利だった結果があります。

一方で、
部分可動域がすべて劣るわけではありません。

筋肉が伸ばされた位置を含む部分可動域では、
筋肥大に有利な結果が報告されている筋群もあります。


「フルレンジが正解、部分可動域は間違い」
という単純な話ではありません。

トレーニングの目的、
現在の身体、
扱う負荷、
種目によって使い分ける必要があります。

06 / AVAILABLE ≠ USABLE

動かせる可動域と、
使える可動域。

PASSIVE / LOW LOAD

動かせる

力を抜いた状態や、
負荷が少ない条件では
関節が大きく動くことがあります。

ACTIVE / LOADED

使える

自分で身体を支えたり、
重さを扱ったりすると
同じ範囲まで動けないことがあります。

例えば、
仰向けでは股関節が十分に曲がるのに、
立ってスクワットすると深くしゃがめない。

この場合、
単純に「股関節が硬い」とは言えません。

足首、体幹、荷重時のコントロール、
動作経験など、
他の要素が関係している可能性があります。


KOMPASでは、
関節可動域だけでなく、
実際にその範囲をどう使っているかまで確認します。

07 / STUDIO KOMPAS

KOMPASでは、
可動域をどう見る?

01
CHECK

関節を確認する

股関節や足関節など、
必要な関節がどの程度動くのかを確認します。

02
LOAD

荷重して見る

立った状態や、
身体を支える条件でも
同じように動けるか確認します。

03
MOVEMENT

動作を見る

スクワットなどの中で、
その可動域をどのように使っているかを見ます。

04
TRAIN

必要な範囲を練習する

ストレッチだけでなく、
必要に応じて負荷を使った動作練習も行います。

「身体が硬いから、
まず全部柔らかくする」
とは考えません。

どの関節が、
どの方向へ、
どの程度動く必要があるのか。

そして、
その可動域を実際の動作の中で
コントロールできているのか。


可動域を広げることではなく、
必要な可動域を使える身体をつくる。

KOMPASでは、
その考え方を基準に
トレーニングを組み立てます。

REFERENCES

参考文献

  1. Konrad A, Alizadeh S, Daneshjoo A, et al.
    Chronic effects of stretching on range of motion with consideration of potential moderating variables:
    A systematic review with meta-analysis.
    J Sport Health Sci. 2024;13(2):186-194.
  2. Takeuchi K, Nakamura M, Fukaya T, et al.
    Long-term static stretching can decrease muscle stiffness:
    A systematic review and meta-analysis.
    Scand J Med Sci Sports. 2023.
  3. Alizadeh S, Daneshjoo A, Zahiri A, et al.
    Resistance Training Induces Improvements in Range of Motion:
    A Systematic Review and Meta-Analysis.
    Sports Med. 2023.
  4. Pallarés JG, Hernández-Belmonte A, Martínez-Cava A, et al.
    Effects of range of motion on resistance training adaptations:
    A systematic review and meta-analysis.
    Scand J Med Sci Sports. 2021.
  5. Kassiano W, Costa B, Nunes JP, et al.
    Which ROMs Lead to Rome?
    A Systematic Review of the Effects of Range of Motion on Muscle Hypertrophy.
    J Strength Cond Res. 2023;37(5):1135-1144.

本記事では、研究で報告されている一般的な知見と、
STUDIO KOMPASで身体評価・トレーニングを行う際の考え方を
分けて記載しています。
個人に必要な関節可動域は、身体の状態や目的によって異なります。

AUTHOR / SUPERVISOR

執筆・監修

山岸 慎

STUDIO KOMPAS創業者・パーソナルトレーナー|NSCA-CSCS


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MOVE WITH CONTROL.

柔らかくするためではなく、
動くための可動域へ。

関節を見る。
荷重して見る。
動作を見る。
そして必要な範囲をトレーニングする。

STUDIO KOMPASでは、
現在の身体と目的に合わせて
必要なトレーニングを考えます。

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