JOINT BY JOINT / MOBILITY / STABILITY
ジョイントバイジョイント
セオリーとは?
「足首はモビリティ」
「膝はスタビリティ」
それだけで身体は説明できるのでしょうか。
ジョイントバイジョイントセオリーは、
身体を一つの関節だけで考えず、
複数の関節の役割やつながりを見るための
分かりやすいフレームワークです。
一方で、
「この関節は動かす」「この関節は固定する」と
人体を単純に分類するための絶対的な法則ではありません。
この記事では、
モビリティとスタビリティの意味から、
実際のトレーニングでどのように考えればよいのかまで整理します。
QUICK ANSWER
関節を、
「動く・固める」の
二択にしない。
人体の関節には、
動くための可動性と、
動きをコントロールするための安定性の
両方が必要です。
ジョイントバイジョイントという考え方は、
「どの部位にどのような機能が求められているか」
を整理する入口として役立ちます。
ただし、
足関節は可動性だけ、
膝は安定性だけ、
股関節は可動性だけ、
と決めるものではありません。
MobilityとStabilityは、
対立するものではありません。
IN THIS ARTICLE
身体を、
関節のつながりから考える。
ジョイントバイジョイントとは
モビリティとは
スタビリティとは
関節ごとの考え方
一つの関節だけを見ない理由
スクワットで考える
KOMPASでの身体評価
トレーニングへのつなげ方
01 / JOINT BY JOINT
ジョイントバイジョイント
セオリーとは?
ジョイントバイジョイントという考え方では、
身体を構成する各関節に求められる機能を、
主に「モビリティ」と「スタビリティ」という視点から整理します。
モビリティは動く能力。
スタビリティは動きをコントロールする能力。
トレーニングの現場では、
足関節にはモビリティ、
膝にはスタビリティ、
股関節にはモビリティ、
腰椎・体幹にはスタビリティ、
胸椎にはモビリティ、
といった形で紹介されることがあります。
身体を一部分だけで考えないための
分かりやすい整理方法ではありますが、
この分類を人体の絶対的なルールとして扱うのは適切ではありません。
ジョイントバイジョイントは、
身体を見るための「地図」の一つ。
地図そのものが身体ではありません。
実際の身体と動作を確認することが必要です。
02 / MOBILITY
モビリティ=
柔らかさ、ではない。
モビリティという言葉は、
「身体が柔らかいこと」と同じ意味で使われることがあります。
しかし実際の動作では、
単純に関節の可動域が大きければよいわけではありません。
必要な範囲まで関節が動き、
その可動域を実際の動作の中で使えることが重要です。
例えば足関節の背屈は、
スクワットやしゃがむ動作で確認したい要素の一つです。
しかし、足首だけをストレッチすれば
すべてのスクワットが変わるわけではありません。
03 / STABILITY
スタビリティ=
固めること、でもない。
Stabilityは「安定性」と訳されます。
ここでいう安定とは、
身体をまったく動かなくすることではありません。
外部からの力や、
自分自身の動きに対して、
必要な位置や動きをコントロールする能力として
考える方が実際の運動に近くなります。
スクワットでも、
体幹を完全に固定しているわけではありません。
股関節・膝・足関節が動く中で、
負荷に合わせて身体をコントロールしています。
04 / JOINT MAP
関節ごとの役割を、
単純化しすぎない。
ジョイントバイジョイントでよく使われる整理を、
「主に確認したい要素」として見てみます。
足部
SUPPORT + ADAPT
地面へ接しながら、
荷重に対応するために形や硬さを変化させます。
足関節
MOBILITY + CONTROL
背屈などの可動性だけでなく、
荷重下でその動きを使えるかも確認します。
膝関節
MOVEMENT + CONTROL
屈曲・伸展など実際に大きく動く関節です。
「安定性だけの関節」とは考えません。
股関節
MOBILITY + STABILITY
多方向へ動く可動性と、
荷重した身体をコントロールする能力の両方が必要です。
体幹
STABILITY + MOVEMENT
必要な安定性をつくりながら、
動作に応じて位置や力を調整します。
胸郭
MOBILITY + BREATHING
脊柱や肋骨の動きだけでなく、
呼吸による胸郭の変化もあります。
この分類は「その関節にはその機能しかない」という意味ではありません。
すべての関節には構造に応じた可動性があり、
実際の運動ではその動きをコントロールする能力も必要です。
05 / REGIONAL INTERDEPENDENCE
症状や動きがある場所だけが、
見るべき場所とは限らない。
身体のある部位で起きていることが、
別の部位の機能と関連する可能性を考える概念として、
Regional Interdependence
(地域間相互依存)があります。
例えばスクワットでしゃがみにくい場合、
股関節だけではなく、
足関節や体幹、
実際の荷重方法なども確認することがあります。
ただし、
「足首が硬いから膝が痛い」
「胸郭が硬いから肩が痛い」
と一方向の因果関係を決めつけることはできません。
複数の部位を見ることと、
原因を断定することは別です。
身体全体を見る。
でも、何でも「つながり」で説明しない。
06 / SQUAT
スクワットで考えると、
分かりやすい。
しゃがむという一つの動作にも、
複数の関節と身体部位が関わります。
ANKLE
足関節
しゃがむ深さや条件によって、
必要な背屈量が変わります。
KNEE
膝
屈曲・伸展しながら、
外部負荷に対応します。
HIP
股関節
股関節を曲げ、
立ち上がるときには伸展していきます。
TRUNK
体幹
負荷やフォームに応じて、
上半身をコントロールします。
例えばスクワットで踵が浮いたとしても、
それだけで「足首が原因」とは決まりません。
足関節の可動域を確認する。
股関節の動きを確認する。
足幅やつま先角度を変えてみる。
実際にどのように荷重しているかを見る。
関節単体の評価と、
実際の動作の両方を見ることで、
より具体的にトレーニングを考えられます。
07 / STUDIO KOMPAS
KOMPASでは、
「どこが悪い?」から
始めない。
POSTURE
姿勢を見る
身体の位置関係を、
現在地を知る情報の一つとして確認します。
JOINT
関節を見る
動作に必要な範囲で、
各関節がどの程度動くかを確認します。
MOVEMENT
動作を見る
スクワットなど、
実際の運動で身体をどう使っているかを見ます。
TRAINING
運動につなげる
確認した情報をもとに、
目的に必要なトレーニングを選択します。
足首が硬いから足首だけ。
股関節が硬いから股関節だけ。
体幹が不安定だからプランクだけ。
このように一つの評価から
一つのトレーニングを機械的に決めるのではありません。
関節単体を見る。
身体全体を見る。
そして実際に動いてみる。
その情報を組み合わせながら、
現在の身体と目的に必要なトレーニングを考えます。
08 / TRAINING
評価して終わらず、
動作へ戻す。
モビリティに課題があれば、
必要に応じてモビリティエクササイズを行います。
動きをコントロールしにくければ、
難易度や負荷を調整して練習します。
しかし、
「可動域が完璧になるまでトレーニングをしない」
という考え方ではありません。
現在コントロールできる条件を選びながら、
実際の動作そのものも練習していきます。
Mobility → Stability → Movementを、
一方向の順番にしない。
必要な可動性へのアプローチと、
現在できる動作の練習を行き来しながら考えます。
EVIDENCE
理論を、
絶対的な答えにしない。
身体の離れた部位同士が
症状や機能に関連する可能性を考える
Regional Interdependenceという臨床モデルは、
研究でも議論されています。
一方で、
「この関節には必ずこの機能が必要」
「この部位を改善すれば別の部位も改善する」
と単純に一般化できるわけではありません。
また、筋骨格系の問題に対する運動についても、
特定部位に絞った運動が
一般的な運動より常に優れているとは確認されていません。
そのためKOMPASでは、
ジョイントバイジョイントを
身体を理解するための一つのフレームワークとして使い、
実際の身体評価と動作を優先します。
REFERENCES
参考文献
-
Sueki DG, Cleland JA, Wainner RS.
A regional interdependence model of musculoskeletal dysfunction:
research, mechanisms, and clinical implications.
J Man Manip Ther. 2013;21(2):90-102. -
Region-specific Exercises vs General Exercises in the Management
of Spinal and Peripheral Musculoskeletal Disorders:
A Systematic Review With Meta-analyses of Randomized Controlled Trials.
Arch Phys Med Rehabil. 2021.
STUDIO KOMPAS / SHIBUYA
一つの関節ではなく、
身体と動作を見る。
STUDIO KOMPASでは、
現在の身体と目的を確認しながら
必要なトレーニングを考えます。
入会金 0円
月会費 0円
6:00〜23:00
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